今年の冬は平年並みの積雪だった猿払 3月~4月上旬の気温が高く順調に雪解けが始まりましたが、ここに来て連日寒い日が続き、降雪も
海岸線の牧草地や原野の雪はほぼ溶けましたが、山にはまだ50cm以上の雪が残っています
ワシたちの渡りは終盤を迎え、白鳥の渡りがピークを迎えています、
猿払を含む宗谷周辺のイトウ生息河川では間もなくイトウの産卵期を迎えます 毎年この時期にお願いしていますが、5月中旬ごろまでの間、産卵区間や遡上途中のイトウを釣らないようお願いいたします
昨年中は多方面の方々に大変お世話になりました、今年もよろしくお願いいたします
年末から冬らしくなってきた猿払 大晦日から年明けの今日午前中まで大雪の猿払、一気に積雪が増えました
今年は初夏から雨が多く盛夏を迎えてもスッキリ晴れた日は数えるほどしかありません
すでに最北の地は夏の終わりが近づいています、王子製紙環境保全林内のイトウ産卵河川を調査しました
7月に浮上した稚魚は少し大きくなり4cmを超えていました、先月の記録的豪雨の洪水を乗り越え順調に育っています、
そのほかにもサクラマス(ヤマメ)ドジョウ類 トゲウオ類 カワシンジュガイ類などを確認しました
この河川は中下流部が王子製紙社有林、上流部が国有林で調査は中流部2か所、国有林内1か所で行いました
結果 イトウ稚魚3匹 サクラマス(ヤマメ)33匹 ドジョウ類18匹 トゲウオ類14匹 カワシンジュガイ類は各調査地点で多数確認しました タモ網での調査は採る行為そのものの楽しさや色々な生物が間近に観察できて楽しいです
上流部国有林内には林道が河川を横断していてそこにはカルバート(パイプ等)が存在します、この場所のカルバートは径が小さく頻繁に閉塞し通水が滞っていしまいます
写真ではどこに管が存在するかわからないと思いますが…それほど流化物が堆積しています、これでは魚類の移動は妨げられてしまいます、間もなくサクラマスの産卵も始まります、閉塞物を撤去する作業も行いました
この様に川幅の半分ほどの径の管が設置されていますので物理的に閉塞してしまうことが容易に想像できます
閉塞に伴いここの上流約30mは泥の堆積が激しく、この泥の体積は礫床を埋めイトウや魚類の産卵環境減少の一因にもなります
足首~脛まで簡単に埋まってしまうシルト状の泥が堆積していました、管の閉塞を解消すると堆積も解消されます、
猿払の山林には多くのイトウや魚類の産卵河川が存在しますが土地の所有者は様々です国有林、民有林、村有林 そこに存在する林道には先ほど紹介したカルバートが存在しますが林道の管理者が土地所有者とは限らずこれらの管理責任等も曖昧な物も多いのが実情です、これらの事項調査し土地所有者と情報共有して改善に向けて活動しています
(写真 調査 猿払イトウの会 川原 満)
4月下旬とゴールデンウィークに地元小学校の授業と大学生を対象とした環境研修を実施しました
イトウの住む里・自然と酪農の関係を考えるワークショップと地元小学校の総合学習が行われイトウの産卵環境と生息環境、人間がもたらした環境の改変等をフィールドを巡り観察しました
小学校の授業では残念ながら急激な高気温で川は濁りイトウがいても見えない残念な状況でした、それでも小学生たちは普段余り訪れることの無い山奥の川を散策しイトウの生息環境や生態、人間の生活の関係に熱心に耳を傾けていました
講師に「NPO法人北海道森ねっと」の山本 牧 氏を招いて開催され、
将来農業を志す大学生が湿地と農地の土地改良、河川改修とイトウ生息の脅威などを学び、イトウの生息・産卵環境、山・森を実際にフィールドを巡り今までと違った目線で考え感じてもらえたようです、