猿払では河川環境保全に配慮した森林施業の取り組みが行われています。
先日は猿払イトウ保全協議会、会員でもある三井物産フォレスト株式会社の施業説明と施業地視察、河川環境に配慮した施業の説明が有りました。

もともと三井物産フォレストでは環境保全区を河畔林に設定する取り組みを行っていますが、長年猿払イトウの会と産卵河川等の情報共有を行い、急傾斜地や産卵河川周辺の支流等も配慮した施業を行っています。

今回はさらに、昨年夏季の魚類斃死を受け、産卵河川・区間以外の河川・支流にも河川環境保全・河畔林保全の配慮を頂きました。河畔林の高齢樹が日光を遮り、水温上昇を抑える重要な役割を担っている事、夏季の冷水供給は小さな支流群により賄われている事も多く、高齢樹の育成、小支流群の環境保全等、その現状を理解・ご協力頂きました。
国有林・王子HD社有林内でもこの様な取り組を継続しています、この様な取り組みが、他の民有林にも広がる事を期待しています。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
大雪から早い早春の幕開け
例年よりやや早めの春の訪れ、サクラの開花も早かった様です

4月下旬にイトウの産卵は終了し
現在昨年夏季のイトウ大量死の影響を調べるため猿払村内のイトウ生息河川で産卵床調査を実施しています
現在の所、産卵床数は減少傾向です。下写真川の中央からやや左側がイトウ産卵床です

王子HD環境保全区内の河川でも減少が認められています、来年以降も調査を継続し昨年夏季の影響を注視していきます。
現在、猿払村と猿払イトウの会では5月31日までのイトウ釣り自粛をお願いしていますのでご協力お願い致します。
またクマの出没も多く王子HD社有林内周辺で山菜採りなどを楽しまれている皆さまもご注意ください、

マナー低下も散見され、ゴミの投棄、駐車スペース等のマナーを守って楽しんでください。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
今年は全道各地で大雪を記録しました
猿払も先月までは降雪・積雪が多かったのですが、3月に入り降雪日も少なく、酷い暴風雪に見舞われる事も少なく、結果的には平年並程度の積雪となりました
3月も下旬に差し掛かり連日最高気温がプラス気温に、河川の氷も緩み始めています、
それでも山地原野はまだまだ雪深い状態です

春ん兆しが見え始めた猿払ですが本格的な春の到来はまだ先です
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
先月まで連日の降雪で大雪の猿払でしたが
2月に入り比較的降雪量の少なく高めの気温が続いています、例年一番寒さの厳しい厳冬期なのですが…
それでも猿払川はほぼ完全結氷の状態です

流氷が到来するとさすがに厳しい寒さに

山地・海岸・市街地周辺を問わず鹿の群れが闊歩している状態でしたが…2月に入り駆除が強化され、若干目撃する鹿の数が減った気がします。

まだまだ暴風雪等の注意が必要な季節が続きます
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
12月中旬までは少なめの積雪でしたが
そのご連日雪の日が続き、数回の暴風雪にもみまわれ、今年も積雪の多い年になりそう

大雪の猿払川は雪と氷の閉ざされています

凍結した河川は鹿の通り道に、河畔林の樹皮や芽を食べる鹿がたくさん集まっています、 生息数が増えた鹿は北海道全体で問題となっています…


河畔林山林にはワシたちの姿もみられます

猿払川周辺の王子HD環境保全林は多くの生き物を育んでいます
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
皆さんもご存知と思いますが…
近年の気象変動の影響が猿払にも及びはじめ…今年の7月にイトウの大量死が確認されました
記録的な高気温と少雨による渇水がイトウの親魚や稚魚に大きな影響をもたらしました。
イトウのほかサクラマス・アメマス・ウグイの斃死が確認されました
猿払川下流で確認されたイトウの死骸 水温は25~28℃に達しました
7月初旬まで比較的順調だったイトウの孵化でしたがその後も渇水が続き、高水温も重なり孵化・浮上した稚魚達は各河川姿を消しました、高水温は稚魚達にも大きな影響を与えたようです、その後秋季は大雨が重なり、生き残った稚魚は極僅か…近年続いた稚魚の残存率の低下は、将来生息数の推移に大きな影響を与えそうです

晩秋の稚魚調査で稚魚を確認出来た河川は3河川のみでした
12月上旬まで積雪が少なかったのですが、一気に冬本番となりました、例年よりやや多めの積雪で推移しています、猿払川は雪と氷に覆われています。

湿原や原野も雪に覆われました長い冬の始まりです

猿払イトウの会では夏季のイトウ大量死を受け、来春5月31日までイトウ釣り自粛をお願いしていますのでご協力お願い致します。

今年もあと数日となりました、来年も宜しくお願い致します。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
記録的な少雨を記録した6月イトウの孵化に影響が出るのでは…と不安が有りましたが5月の豊富な水量が功を奏し、今年のイトウ稚魚の浮上は今の所順調です

一昨年は渇水の影響によりイトウの孵化は壊滅的、昨年は浮上後のたび重なる降雨により稚魚の残存は非常に少ない年となりました。
6月少雨の影響で各河川依然として超渇水の状態ですが、河畔の木々の葉は茂り夏の様相

7月には入っても少雨の天候は続いています…本州では豪雨で犠牲者が出るほどの豪雨、北海道各地では記録的な少雨となっています、この極端な気候は生き物にも影響しているようです。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
雨の日が多かった5月、6月に入っても低めの気温で推移していましたが
やっと初夏らしい天候がやって来ました、

湿原・海岸・原野では花の季節を迎えています、やや遅めの花の季節


水棲昆虫の羽化もピークを迎えています

鹿達は夏毛に衣替え中

1週間ごとに風景が変わる雪解けの春から初夏は足早に去ってしまいます。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)
新緑の季節

春から初夏へ季節が移ろう季節この時期の猿払はまだまた暖かい日は少なく低気温が続きます
今年は雨の日が多く河川の水位は保たれています
山林では春から初夏の花に移行中

また草丈の短い季節小さい植物の花が最盛期
林道を頻繁に移動するクマの痕跡を良く見かけますこれから行動範囲はさらに広がり海岸線付近にも出没します。

(写真 猿払イトウの会 川原 満)
イトウの産卵も終了し猿払の山林では遅いサクラの開花を迎えましたが依然として低気温が続き、GW明けの5月10日に雪が降りました…まさに花冷えの気候です

今年も王子HD環境保全林内のイトウ産卵河川で産卵遡上を確認しました、
蛇行を繰り返す産卵河川

保全林内の2河川を継続調査していますが例年通りの産卵数を確認しました

何時までもこの様な光景が続くよう保全活動を継続しています。
原野や湿原の水芭蕉も見ごろを追え鹿達の冬毛も少しずつ夏毛に変わります

猿払川は遅い春が終わり足早に初夏を迎えます。
(写真 猿払イトウの会 川原 満)